〜アニーが電話を受け取る何時間か前の真夜中のバルカの宝石店〜
「・・・・・・これだ。」
〜明け方〜
「な、ない!ここにあった私の最上級のダイヤがなくなっている!!」
午前6時。騒々しい声とともに、物語は幕を開ける。
「店長!デイヴィス店長!?何事です!?」
もう一人の若い声がした。
「おお、ジェンか。ダイヤが私のダイヤが・・・なくなっている・・・!」
デイヴィスと呼ばれた中年の男が嘆きながら言った。
「これは・・・鍵がこじ開けられて・・・誰かが盗んだに違いありません!」
ジェンと呼ばれた青年が言った。
「おのれ・・・!犯人はどこへ行ったんだ!!・・・は、まさか怪盗サイグローグか!」
デイヴィスが怒りを交えて言った。
「店長、落ち着いてください!とりあえずみんなと警察を呼びましょう!」
ジェンが言った。・・・・とその前に登場人物を紹介しておこう。
デイヴィス:カレギア一の宝石店コスモ・カラーズの店長。かなりの宝石マニア。
ジェン:コスモ・カラーズの店員。まだ若いが冷静で有能。
アレン:コスモ・カラーズ店員。不良みたいで、口も悪いが、器用で多彩な知識を持つ。
ヒラリー:コスモ・カラーズの店員。唯一の女性で、かなりのオシャレ好き。
マーカス:コスモ・カラーズの店員。人情が強く、細かいことはあまり気にしない性格。
マイク:コスモ・カラーズの店員。あまり真面目じゃなく、金などうるさい青年。
ジェンは、残る店員を呼び、警察を呼んだ。数分後、警察が到着した。
ジェンたちは事情を話した。
「なるほど・・・で、夜11時にはダイヤはあったってことか。ん、犯行はそのあとってことになるな。・・・」
警察としてやって来たティトレイが言った
「ああ。」
「それにしても、なんでこんなに大きな店なのに、店員がこんなに少ないのかな?」
マオが言った。
「ああ、ウチは有能な店員だけを採用しているからな。人数も少ない。」
デイヴィスが答えた。
「店員は家に帰らないの?」
ヒルダが尋ねた。
「ああ、店員にはここの貸部屋で寝泊まりしてもらっている。まあ休日にはみんな帰るがな。私は隣にマイホームがあるので、普段そちらで女房と子供と生活しているがね。」
デイヴィスが言った。
「じゃあ貸部屋の管理人みたいな人はいないのか?」
ミルハウストが尋ねた。
「ああ。料理、洗濯などは全て個人でやらせてあるし、管理人はいない。」
「そうなると、犯人はこのなかの人なら犯行しやすいってことが言えるな。」
ヴェイグが言った
「おいおい・・・俺たちを疑ってるのか?」
アレンが不満そうに言った。
「まだそうとは言ってない・・・ただ、可能性はあるということだ。それに、店員が少ないということは、全員が今どうしているか把握しやすく、状況的に犯行にうつせる。」
ヴェイグが答えた。
「さっすが!するどいネ!」
「まあ、犯行現場を見せてもらおう」
ユージーンが言った。
犯行現場は、広い部屋で、中心に、鍵付きの透明のガラスのケースのようなものがあり、
鍵ははずれていた。この部屋は3階でガラスケースの北側に唯一窓があり、鍵がかかっていた。また、床は高級そうなじゅうたんだが、足跡はなかった。
この部屋に入るためのドアは、1つしかなく、それも鍵がかかっていたので、完全な密室となっていた。
「11時にはこの部屋全てにかぎをかけたんだな?鍵をかけたのは誰だ?」
ユージーンが言った。するとデイヴィスが答えた。
「鍵をかけたのは私だ。この部屋は普段私しか使っていないしな。」
「じゃあ、盗まれたダイヤは、売り物じゃなくてデイヴィスさんの趣味で飾ってあったってことかしら?」
ヒルダが言った。
「そうだ。」
(・・・ここは3階で、窓の外は大きな川になっている・・・外から侵入するは無理か・・・といっても、鍵がかかっていたのでは入りようがない。だとすると・・・)
ヴェイグはしばらく考え込んでいた。
「さっぱりわかんねぇぜ〜。外からは侵入できないし、ドアの鍵も店長がしめたんだろ?犯人はどうやって侵入したんだ・・・んーまさか怪盗サイグローグか・・・」
「・・・サイグローグの可能性もあるな・・・だがまだ分からない」
「とりえず、みんなの夕べの行動を聞こうヨ。」
マオが言った。とりあえず、全員別の部屋に移動した。
「じゃあ一番左の人から・・・」
「マーカスだ。」
ヴェイグが喋っている途中にマーカスがそう言った。
「じゃあマーカスさんから順に、11時以降のことを話してくれ。(半怒)」
ヴェイグが少し機嫌悪そうに言った。
「その時間、オレは部屋で寝ていたよ。それ以降は起きてない。」
「・・・あんたの部屋はこの建物のどのあたりにある・・・?ついでに、他の人の部屋の位置も言ってくれ。」
ヴェイグが尋ねた。
「オレたちの寝泊まりする部屋は、2階にある。口は面倒だから図に書くぞ。」
マーカスはそう言うと、ペンとメモ帳をポケットから取り出し建物の構造を書き始めた。
1f階段 マーカス部屋| マイク部屋 | アレン部屋 |男子用浴室、洗面所、トイレ
3f階段 | | |
______|______|______|______________
ジェン部屋 |ヒラリー部屋|空き室(物置|女子用浴室、洗面所、トイレ
3f階段 | | |
1f階段 | | |
「1階は宝石売り場で、3階は主に店長の趣味の部屋がたくさんある。3階の構造は・・」
マーカスがそう言うと、またペンを走らせはじめた。
2f階段 趣味の部屋1(現在地) |趣味の部屋2
|
____________ |____________________
店長室 | 被害があった趣味の部屋
|
2f階段 |
「まあこんなとこだ。すまないな。ガサで。」(マジでガサでスンマセン。)
マーカスが言った
「いや、気にするな。じゃあ次、どんどんいってくれ。」
ヴェイグが進めた。
「アレンだ。オレは11時ごろマイクと風呂に入っていた。30分ぐらい入ってたかな?その後は寝たぜ?」
アレンが低い声で言った。
「私はヒラリー。11時ころは疲れて寝てたけど・・・」
ヒラリーが言った。
「あのヒラリーって人、かなりアクセサリーつけてるネ」
マオがティトレイの耳元で小声で言った。
「・・・(笑)確かに。なんかハデだよな。・・・ってそんなこと言ってる場合か!」
ティトレイが同じように小声でささやいた。
「そこ!なにコソコソしてんのよ!あ、どうぞ次・・・」
ヒルダが怒った。
「・・・ジェンです^^;そのころは、僕の部屋でマイクさんと12時ごろまで飲んでましたけど。その後は、二人とも酔ってて、そのまま僕の部屋で寝ました。何時に寝たかは覚えてませんがね。」
「マイクです。ジェンが言ったとおりだよ。」
「うむ・・・となると、ジェンさんとマイクさんは考えにくいな。」
ユージーンが言った。
「それってやぱっぱり私たちを疑ってることじゃない!」
ヒラリーがキレぎみになって言った。
「だまっていろ。」
ヴェイグもキレぎみになって言った。
「私は、11時に3階全て戸締まりをしてから、すぐに隣の私の家に帰って寝たが。」
「鍵はあんたがそのまま家にもって行ったんだな?」
ヴェイグが尋ねた。
「ああ そうだ・・・」
デイヴィスがそろそろ疲れたような顔をして言った。
「話が全て本当なら、アリバイは全員証明できるな・・・」
ティトレイが言った。
「みなさん、鑑識の人が到着しました!」
アニーの言葉と同時に、鑑識のサレ、ワルトゥ、ミリッツァ、トーマが来た。
「・・・遅かったな」
ミルハウストが鑑識の方を睨みつけた。
「悪かったな」
トーマが、ミルハウストに反抗するように言った。
「これはこれは・・・けっこう騒ぎになってるようですね・・・犯人は見つけられるんですかねぇ・・・」
サレが皮肉っぽく言った。
「今事情調査してるところなの!」
マオが言い返した。
「サレ、そんなことを言ってる場合ではない。」
ワルトゥが言った。
「現場を案内してくれる?」
3人を無視してミリッツァが尋ねてきた。
「俺が案内する。ついてきてくれ。」
ユージーンが、まとまりのなさそうな4人の鑑識をつれてあの部屋に向かった。
「さて・・・急にうるさくなったが、静かになったところで率直い言おう。犯人はおそらくこの中にいる。」
鑑識とユージーンが出て行き、静まりかえったあと、ヴェイグがきっぱりと言った。
「馬鹿な!俺たちにはアリバイがある!」
マークが怒鳴った。
「そうだぞ!いくら何でもそうと決めつけるには証拠が足らないぜ!」
ティトレイが言った。
「さっきの事情調査は、あんたたちが個人行動をとっていたかどうかを調べるのが目的だった。あんたら全員は、誰でも犯行が可能だ。個人行動をとっていれば、こういう話でも嘘をつける。つまり、犯人がこの中にいる可能性は十分高いということだ。まあ問題はどうやって侵入し、ダイヤを盗んだかだが。」
ヴェイグが説明した。
「ってことは、サイグローグじゃないってことか?」
ティトレイが尋ねた。
「じゃあ犯人は誰なんだよ!」
するとマーカスがティトレイを割り込み、怒ったような表情で尋ねた。
「まだ分からない。だが、この中に犯人がいると疑いがかかった以上、しばらくは家に帰れないからな。あと、帰ろうとした者は犯人と断定するからな。サイグローグの線はこいつらの疑いが晴れてからだな。」
続く・・・
第1章 END…
次回予告
「これは・・・!間違いない!犯人はあの人だ!」
ついに追いつめる。証拠をつかんだ・・・・!
「犯人はあんただ・・・」ヴェイグが○○の方を指さして言った。
「な、なんで○○が犯人になるんだよ!?」
ティトレイがヴェイグに尋ねた。
次回は解決編。犯人は意外な人物!?しかし、誰もが予想しない展開に・・・
次回、Quest.2「The real facts of the case.」!!
え、英文の読み方?読み方は自分でも自信がないんで・・・(え)
意味は、「事件の真相」です。ちなみにこの話の題は、The first mystery.ですが、意味は「最初の謎」です。序章のDark agesは暗黒時代という意味です。Quest.0のDramatis
personae.ってのは登場人物という意味。分かった、今度から英語の意味教室でも・・え?それくらいなら日本語にしろって?いや、英語の方がスリルあるかな〜と・・・
後書き
つい長くなってしまいました(汗)こういうの書くのってなんか時間もスペースも半端じゃないですね。ここだけぐらいは短くしときます^^;苦情、誤字等があれば、下記のメールアドレスまでおねがいします。
setsuna_frightinggraffiti@yahoo.co.jp